肩甲骨が痛いときはストレッチが効果的?やり方などを詳しく解説!

「肩甲骨周辺が痛む」「肩甲骨の動きが固い」など、肩甲骨の症状でお困りではありませんか?

肩甲骨は背中の上で対にあり、腕や肩の柔軟な動きを可能にしています。しかし、日常生活の癖や姿勢などが原因で肩甲骨が固まってしまうと、やがて肩甲骨周辺に痛みを感じてしまうことがあります。

今回、こちらの記事では、肩甲骨の痛みの原因や対処法について詳しく解説していきます。

また、痛みの緩和に効果的なストレッチもご紹介しますので、肩甲骨の症状でお悩みの方はぜひこちらの記事を参考にしてください。

肩甲骨が痛くなるのはなぜ?

肩甲骨を痛めるイメージ図

肩甲骨が痛くなる原因は、大きく分けて以下の2種類が考えられます。

  • 骨や関節・筋肉の不調
  • 内臓の病気

それぞれの特徴を把握しながら、あなたの原因に当てはまるものがないかどうか確認していきましょう。

肩甲骨が痛む原因①骨や関節、筋肉の不調

腕や肩の動きをスムーズにしていく働きとして、肩と腕の骨をつなぐ肩関節があります。

肩関節は、主に鎖骨・上腕骨・肩甲骨で構成されており、多くの筋肉や腱や靭帯が集まっていることで、多様な動きを可能にしています。

しかし、日常の癖や不良姿勢などが原因で、肩甲骨を動かす筋肉が硬くなってしまうことがあります。

そうなると、肩甲骨の動きがうまく機能しなくなったり、炎症が起こりやすくなってしまうのです。

肩甲骨が痛む原因②内臓の病気

肩甲骨周辺の痛みが筋肉や関節によるものであれば、対処法をしっかり実践していくことでだんだんと回復していくことが多いです。

しかし、肩甲骨周辺の痛みが内臓の不調によって起こる場合は、注意が必要です。

内臓に疾患を持っている場合、疾患箇所から離れたところに現れる痛みがでることがあります。

また、肩甲骨周りに痛みを感じたとき大きく息を吸って痛みが強くなる場合は、肺や心臓にも原因があるかもしれません。

そのため、肩甲骨周辺に痛みが強くなる場合や呼吸困難を伴う場合は、ご自身で判断することなく、必ず医療機関で受診するようにしましょう。

肩甲骨の痛みにストレッチが効果的な理由

肩甲骨のストレッチ

肩甲骨周辺の痛みが、特に筋肉や関節に原因がある場合は、ストレッチを行うことで痛みの緩和に効果的です。

ストレッチは痛みの緩和以外にも、下記のようなことが改善される効果が期待できます。

  • 血行促進効果
  • 姿勢が良くなる
  • 呼吸がしやすくなる

ストレッチの効果について、詳しく見ていきましょう。

ストレッチが効果的な理由①血行促進効果

デスクワークなど座り仕事が多い人は、長時間の座り姿勢で肩甲骨が固まってしまい、血行不良を起こしやすくなります。

また、肩甲骨周辺には、熱を生み出して脂肪燃焼を促進する働きがある褐色脂肪細胞が集まっていると言われています。

そのため、肩甲骨周辺を固めてしまうことは、血行不良を引き起こすと同時に太りやすい体質を作る原因にもつながるのです。

そこで、肩甲骨ストレッチを行うと肩や腕、背中まで広範囲の筋肉を動かすことができるので、効率的に血行促進が期待できます。

ストレッチが効果的な理由②姿勢が良くなる

日本人に猫背姿勢が多いことは良く知られていますが、反り腰姿勢も多く見かけられます

猫背や反り腰姿勢などの不良姿勢に大きく関与しているのは、肩甲骨の動きです。

肩甲骨がうまく動かなくなると、肩甲骨の間にある筋肉、特に菱形筋がうまく使えなくなります。

そのため、肩甲骨周辺の筋肉をストレッチして、体幹の筋肉を使えるようにすることが必要です。

体幹の筋肉が使えるようになると、背中の筋肉もほぐれて可動性がでてくることで良い姿勢を実現することができます。

ストレッチが効果的な理由③呼吸がしやすくなる

ストレッチと呼吸は一見関係のないように思えますが、非常に深い関係性があります。

人は呼吸をするとき、首や肩甲骨・肋骨周りの筋肉を使っていますが、肩甲骨が固まると呼吸に必要な筋肉が使えなくなります。

その結果呼吸は浅くなってしまい、呼吸が浅くなることで呼吸数が多くなり、筋肉も疲れやすくなってしまうのです。

さらに、呼吸が浅くなると自律神経である交感神経が優位になり、肩に力が入りやすくなってしまいます。

そこで、肩甲骨ストレッチを行うことにより肩の力が抜けて自然と深い呼吸が可能になります。同時に、副交感神経の働きも良くなるため、リラックス効果も期待することができます。

肩甲骨が痛いあなたへおすすめストレッチ3選

自宅でストレッチをする男性

次に、肩甲骨の周辺が痛くて困っているあなたにおすすめのストレッチを3つご紹介します。ストレッチを行うときは、気持ち良い範囲で行うようにしてください。

また、痛みを伴う場合やストレッチをしても症状が改善されない場合は、一旦止めて専門家に相談するようにしましょう。

おすすめストレッチ①肩まわし

1つ目にご紹介するストレッチは「肩まわし」です。

肩まわしストレッチは、肩甲骨周辺の固まった筋肉をじんわりと動かしていくため、広範囲で血行促進が期待できます。

また、肩こりに悩まされている方にも有効のストレッチです。

① 両肘を曲げて、肩の上に手を乗せる
② 胸を張りながら、両肘で大きな円を描くように肘を回していく(前回し)
③ 反対回しもする(後ろ回し)

肩まわしストレッチは、肘を後ろに引いた際に左右の肩甲骨を寄せるイメージで行うことがポイントです。

おすすめストレッチ②肩甲骨のアップダウン

2つ目にご紹介するのは、立って行う「肩甲骨のアップダウンストレッチ」です。

肩甲骨をなめらかに動かしていく効果が期待できます。

① 背筋を伸ばして立つ
② 両手の手のひらを内側に向けて腕伸ばしたまま上げる
③ 両手の手のひらを外側に向けて肘を曲げて下げていく

肩甲骨アップダウンストレッチは、ただ腕を上げ下げしているだけではなく、肩甲骨の動きを意識しながら行うことが重要です。

おすすめストレッチ③肩甲骨はがし

3つ目にお伝えするストレッチは肩甲骨はがしです。

肩甲骨を始め、凝り固まった背中全体の筋肉をほぐすことができます。

立っても座ってもできるストレッチになりますので、仕事や家事など同じ姿勢が続く人におすすめのストレッチです。

① 両手を腕の前で組む
② 背中や首を丸めていく
③ 手を前方へ遠くに伸ばしていく
④ 伸ばした状態で10キープする
⑤ 元の位置までゆっくり戻す

また、可能であれば、②の背中や首を丸めていく時、おへそを見るようにお腹を引っ込めていくとさらに効果的です。

肩甲骨が痛いときに気をつけることは?

肩甲骨がきれいな女性

肩甲骨が痛い際にはさまざまな原因が考えられるため、慎重に対処法を行う必要があります。

そのため、肩甲骨周辺が痛くなった場合は、下記のことを参考に対処法を考えるのがおすすめです。

  • 痛みがひどいときは病院に行く
  • 体を冷やさないようにする
  • 無理なストレッチは行わない

それぞれの内容について、詳しく見ていきましょう。

肩甲骨が痛い!対処法①痛みがひどいときは病院に行く

肩甲骨の痛みがひどい場合は痛みの回復に時間がかかったり、症状が悪化することがあるため放置してはいけません。

もし肩甲骨周辺の痛みがひどいときは自分で判断するのではなく、すぐに医療機関を受診しましょう。

医療機関では、レントゲンなどの精密検査を行い病気の有無が分かるので、痛みの回復への近道になります。

肩甲骨が痛い!対処法②体を冷やさないようにする

肩甲骨の痛みが慢性的にある場合は、肩甲骨周辺は血行不良を起こしている可能性が高くなります。

血行不良が起こっている肩甲骨周辺を冷やしてしまうと、症状を悪化させるおそれがあります。

そのため、肩甲骨周りは冷やさないように注意が必要です。

また、冷たいものばかり食べたり飲んだりする人も、食べ過ぎ飲み過ぎには注意が必要です。

肩甲骨が痛い!対処法③無理なストレッチは行わない

肩甲骨周りの筋肉や関節が固まったことによる痛みは、正しくストレッチを行えば痛みの緩和に一定の効果が期待できます。

しかし、ストレッチをしていて痛みが伴う場合や効き目がない場合は、やり方が間違っているか、他に原因があるかも知れません。

そのため、ストレッチを行う際は必ず無理をせずに気持ちの良いと感じる範囲で行い、ストレッチのやり方に疑問や心配がある場合は、プロのトレーナーに相談するようにしてください。

慢性的な肩甲骨の痛みにはパーソナルストレッチが効果的!

ストレッチの補助をしてもらう女性

病院に行っても特に問題がなく、一人でストレッチや他のケアを行っても一向に良くならない場合は、パーソナルストレッチがおすすめです。

パーソナルストレッチと、一人で行うストレッチの大きな違いは目的にあります。

主に、一人で行うストレッチの目的は、血行促進や関節の可動域改善、筋肉の緊張緩和が挙げられます。

一方、パーソナルストレッチではストレッチの効果を上げていくことに加えて、体のバランスを整え痛みの根本的原因の除去を目指すことができます。

肩甲骨の痛み解消ストレッチ|まとめ

肩甲骨の痛みにはいろいろなケースが想定されるため、痛みがひどくて気になる方は医療機関に相談してみましょう。

また、慢性的な肩甲骨の痛みがある方は、今回伝えた対処法やストレッチを習慣にしてください。

さらに、1人ではストレッチをしてもなかなか効果がでない方は、パーソナルストレッチがおすすめです。

ぜひあなたに合ったストレッチのやり方で、肩甲骨を今よりもスムーズに動かしながら、体も心もより軽くしていきましょう。